江戸時代のアロマテラピー

江戸時代に「おけら売り」といわれる人たちがいたそうです。

おけら売りとはどのような商売だったのでしょうか。


おけらは漢字では「朮」と書きます。

この「朮」は、キク科の多年草で若芽は食用に、地下茎は胃腸を整え、利尿作用がある

生薬になります。

正月の屠蘇散や蚊取り線香の代わりにも使われます。


「朮」はとても香が良いそうで、江戸庶民の暮らしに根付いたアロマテラピーと言えま

す。


朮は漢名では「蒼朮」です。

おけら売りは「そうじゅつや~、そうじゅつや~」と言いながら売り歩いたそうです。



               【 蒼朮の性味・帰経・効能 】

戯作者の山東京伝は「地の下は湿気が多いから朔日、十五日、二十八日には蒼朮を焚

くなり」「梅雨の中の湿を発散するに、蒼朮を火に焼きて、煙を嗅ぐべし、雨湿にて病

を生ずることなし」と書いています。


蒼朮に芳香とともに、湿気やカビを防ぐ効果も期待していたようです。


参考 「お江戸あきない繁盛図鑑」

   「中薬学」

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